思い出の地でまた働きたいと願う薬剤師の祖父

近所にあった大きな病院が復活するらしい。
あれは、かつて祖母が入院していた病院だった。
私は確かお見舞いに行って、そして、お土産にパンをもらったのだ。

病院食だったと記憶しているが、違うのかもしれない。
なにしろ、とてもおいしかったのだ。
今の私は、病院食がそうおいしいものではないと知っている。
全く別の病院の話だが、あれはとてもじゃないがおいしくなかった。
それに比べると思い出のあのパンは、売店で買ったものと勘違いしているんじゃないかというくらいおいしかった。

あの病院の売店のことを思うと、とても懐かしくなる。
飲み物やお菓子も売っていた。
買ったかどうか覚えていないが、玩具を眺めていた記憶がある。眺めているだけで本当に楽しかった。
それから、少年漫画雑誌を買った。それは確実に覚えている。
売店で買って、ソファーに座って読んでいた。

祖母の見舞いに行っていたのは、小学校に上がる前だったように思う。
今はもうない光景を、私は思い出すことが出来る。
私が縫うほどのケガをした時も、あの病院のお世話になったのだから。

ケガをしたのはあっという間で、縫われている時も現実味がなかった。
抜糸の時に気持ちが悪くなって、帰る前にぶどうジュースを飲んで一息ついたことを覚えている。
缶のやつでもペットボトルのものでもなくて、紙コップに入ったジュースだ。

待合室の、自動販売機。
あの光景を鮮明に思い出すことが出来るのに、医師のことも看護師のこともさっぱり覚えていないのは、我ながら薄情だと思う。
なんにせよ、ひどく懐かしい。
病院というのは、そんなに好意を抱く場所でもない気がするのだが。
ほんの少し体が弱い私は、色んな病院をあっちこっちと通う羽目になって、もはや学校よりも病院の方に懐かしさを覚える人間になってしまったようだ。

さて、あの病院の話なのだが、既にない。老朽化が進んでいて、取り壊されてしまった。
病院周りの町が寂れて行って、私はとても悲しかった。
諸行無常という言葉を知っているからなんだというのだろう。
などとぼんやり思っていたら、復活するという話を聞いた。
よく聞いてみれば、復活するのではなく、跡地に新しい病院が立つのだという。
わたしの祖父は60歳を超えているが、実は現役の薬剤師だ。
次は、この新しい病院の調剤薬局に転職して働きたいというのだ。
⇒⇒薬剤師 求人 60歳以上
ほんとうにパワフルな祖父だ。
やはり、私のように昔の土地が懐かしく、またこの地で働きたいという。

町は発展するのだろうか。寂れた通りに人が戻ってくるのだろうか。
地元の祭りの、屋台の数も増えるだろうか。
などと私はノンキに食べ物のことを思う。

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